特定失踪者問題調査会の北朝鮮向け短波放送「しおかぜ」
2005年12月8日より放送時間延長
1日2回、合計1時間半へ!


2300〜2400・0400〜0430 5890kHz
その他、放送内容の詳細は、「近隣諸国放送情報板」をご参照ください。
(参考:開かれた北韓放送は12月7日より 0000〜0100 5880kHz)

 特定失踪者問題調査会(荒木和博代表)の北朝鮮向け短波放送「しおかぜ」は、来る12月8日から放送時間を現在の3倍である1時間半に延長すると発表した。
 以下は11月25日に開かれた記者会見からの要約である。

  会見する荒木代表

収録風景(11月9日撮影)

 放送開始から約1カ月が経ち、こちら側の手順も、相手側へのファイルの送信とか、向こう側での送信を含めて、だいたい順調に出来るようになったと思う。そこで、さらに効果あるものとするため、内容の充実を図っていきたい。

 増元(照明)さんに講演で地方で会った時に聞いたところでは、どなたかジャーナリストが平壌で聞けたと言っておられたそうである。こちらには日本全国、北海道から九州まで受信報告が来ており、中国の山東省からはかなり細かく書いた受信状況の報告が中国人の方から届いている。なおかつ、韓国の対北朝鮮向け放送、名目は北朝鮮の中で反体制が流していると言われる放送
(※1)の中で、これは韓国から流している放送だが、その放送の中で「しおかぜ」について紹介をしてくれたということも聞いているので、これはつまり北朝鮮の中で一般の人も聞いていると言うことであるから、そこからの反応と言うことまではいかないが、確実に電波が届いているということは間違いないと思う。

 これからの分は、昨日(11月24日)から始まっているが、今まで1回の読み上げ人数を50人+αで行っていたものを減らし(1回45人程度)、読み上げ1回についてこれまでお名前を冒頭1回だけ出していたのを2回にしている。これは1回だけだと聞き漏らすという可能性があると言うことで、最初と終わりのところで1回ずつ読み上げて2回にする。1回の放送当たりの人数が減るので、今まで5回で1巡していたのが6回で1巡になる。

 また、家族からの手紙、約400字で書いて頂いているものが今の時点で約30人ほどから集まっている。これの代読放送を11月30日から開始する。昨日から始めた氏名の読み上げが29日で終わるので、その次の30日に手紙の代読の第1回目を行う。1回に12人程度。放送時間1日30分の時点では名前読み上げ6日の後代読1日というローテーションで行う。30日の次は12月7日になる。代読メッセージの対象者等は戦略情報研究所のホームページ「しおかぜ通信」に記載している。

 ご家族の直接のメッセージも流す予定にしていて、一部録り始めたが、こちらも慣れていないのと、ご家族の方も何十年と離れている状態でいきなり呼び掛けということでかなり戸惑われることもあり、5分ぐらいのものを収録するのに2時間くらいかかったりもしている。従って、これが30分の分だけ集まって放送できるようになるまでどれくらいかかるかわからない。年内に放送を始められるかは微妙。家族会にも増元さんを通じながら連絡をしており、可能な方は家族会の方も年内に収録を始めたいと思っている。

 放送時間の延長については現在、配信会社のVT社と調整しているが、
調整がつけば12月8日(木)から時間を現行の3倍である30分から1時間30分に延長して放送する。最初は1時間にしようと思っていたが、1時間に延長して値引きを要請したところ、1時間の料金で1時間半流すことが出来るという話になった。今のところ23時から1時間半を考えているが、向こう側の態勢の問題もあるので、調整がつき次第、取りかかることになる。(※2) その場合、当初は単純化してやっていき、落ち着いてから少し細かくしていきたい。当面は最初の30分で手紙の代読、直接の呼びかけ、その他、(電波が)かなり広範囲に届いているので、英語で拉致問題について解説するようなものや流す必要があるのではないか、あるいは韓国語で必要なメッセージも流す必要があるのではないかと思っていて、ニュース的なものを含め、最初の30分をそれに充て、残りの1時間を氏名の読み上げ(現在の2日分を1日にして、3日で1巡)とすることを予定している。

 時間延長に伴う放送費用の増大に加え、収録は事務所で行っているが、昼間は電話がかかってきたり来客で収録ができないため、夜遅くなってから始めていて、この前は一度、1時半までかかってしまったため、これが1時間半になったら対応できないと言うことで、場所を含め体制を整備しなければならないと思っている。そのようなものにもかかるため、さらにカンパを募っていきたい。そのためのビラを作成する。直接のメッセージ録音については希望するご家族に、5分間の電波使用料として3万円の費用負担をお願いして収録していく。ただ、地方にいるご家族のメッセージ録音は、こちらから誰か行って録らなくてはいけないため、交通費もあり、これでペイできるという訳ではないが、これについては若干のご負担をお願いする。



放送サンプル:

(ピアノ演奏の「故郷」をBGMに)
 こちらは「しおかぜ」です。東京から、北朝鮮におられる拉致被害者の皆さん、様々な事情で北朝鮮に渡って戻れなくなった皆さんへ放送を通じて呼び掛けを行っています。
 この番組は日本の民間団体である「特定失踪者問題調査会」が、多くの方々の御支援を受け、毎日夜11時半から30分間、短波放送5.89メガヘルツで放送しています。
 本日は「しおかぜ」放送開始以来、沢山の失踪者のご家族から寄せられた心の想いが綴られたお手紙の一部を読み上げます。残されたご家族、お友達の方々は、どんな小さな情報でも良い、何か手がかりが欲しいと必死の思いで探し続け、そして必ず元気な姿でいることを信じて待っています。拉致被害者の皆さんにはこれまで放置してきたことをお詫び申し上げます。必ず助け出します。それ以外の方々も、自由に日本に戻ることができるように努力しています。もう少しの間がんばって下さい。また、北朝鮮当局が皆さんを騙そうとすることがあるかも知れません。行動には十分に注意して下さい。その上で、皆さんの情報を日本に伝えられる可能性がある場合には、御協力をお願いします。
 こちらは「しおかぜ」です。東京から、北朝鮮におられる拉致被害者の皆さん、様々な事情で北朝鮮に渡って戻れなくなった皆さんへ放送を通じて呼びかけを行っています。
 この番組は日本の民間団体である『特定失踪者問題調査会』が多くの方々の御支援を受け、毎日夜11時半から30分間、短波放送5.89メガヘルツで放送しています。
 こちらは「しおかぜ」です。
 それでは、「しおかぜ」に寄せられたご家族からのお手紙を読み上げます。私達は全ての拉致被害者を救出するため力を尽くしています。このお手紙もお一人だけのものではなく、全ての拉致被害者に対する全ての日本国民からの手紙です。(以下略)



 尚、調査会では今まで首から下げるストラップを売っていたが、「しおかぜ」のカンパをして頂こうという目的で、カンパ付きストラップを11月30日から発売する。是非ご協力をお願いしたい。限定3000本。
(※3)


※1 韓国が行っている北朝鮮向け地下放送「人民の声放送」が、11月20日の「報道」(ニュース)で、「しおかぜ」の開局についてかなり詳しく伝えた。
※2 延長後の放送時間について、VT社からはまだ連絡がないが、2300〜0030もしくは2330〜0100になるのではないかと思われる。 放送時間は2300〜2400と0400〜0430の2回に決定。
※3 カンパ付きストラップは先着順、なくなり次第終了となる。1000円のカンパと共に、通信欄には必ず「記念カンパ付きハンドストラップ」と記入のこと。

特定失踪者問題調査会では、短波放送のためのカンパを受け付けている
郵便振替口座: 00160-9-583587 特定失踪者問題調査会
通信欄には「短波放送のためのカンパ」と明記のこと

アジア放送研究会では「しおかぜ」の最新情報について、特設ページの他、「放送情報板」でも随時お伝えしています。

放送開始にあたっての10月26日の記者会見はこちら

トップページへ戻る