特定失踪者問題調査会の北朝鮮向け短波放送「しおかぜ」
送信地・放送時間・周波数を変更

第一放送 0530〜0600 9785kHz
第二放送 2200〜2230 9485kHz
(7月10日から第二放送の時間と周波数が再度変更されました)

その他、最新情報は「近隣諸国放送情報板」もご参照ください。

 特定失踪者問題調査会(荒木和博代表)の北朝鮮向け短波放送「しおかぜ」は、去る5月5日から発射された北朝鮮からのジャミングへの対策として、6月15日から「しおかぜ」の送信地・放送時間・周波数を変更した。

 「しおかぜ」に対するジャミングの発射については、5月9日昼のニュースで日本テレビが報道したのをきっかけに、安倍官房長官も妨害電波が北朝鮮からのものであると認められると発言した。これを受けてマスコミ各社が「しおかぜ」に対する北朝鮮のジャミング発射について報じたが、中でもフジテレビは、総務省が千歳、東金、珠洲、石垣の電波観測所から方向探知をして、北朝鮮から発射されていることを確認したと報じた。
 実際に妨害電波を聞くと、タイプの異なる3種類の妨害音を聞くことができ、それぞれのサインオン、サインオフのタイミングが異なるため、少なくとも3台の送信機から発射されていることが判った。
 その後も強力な妨害電波が発射されていたが、5月16日からはやや弱くなった。前日の15日は朝鮮語放送だったため、朝鮮語放送以外は弱くするものと思われたが、19日から特定失踪者問題調査会の関連団体である戦略情報研究所のホームページに掲載されていた「しおかぜ」の番組表が削除されたためか、22日からは曜日にかかわらず強力な妨害電波が再び発射されるようになった。
 「しおかぜ」の番組制作を担当している特定失踪者問題調査会の村尾健児理事は5月31日の記者会見において、「番組表の掲載を中止したことで、北朝鮮側は安明進氏のメッセージがランダムに放送されるのではないかと判断し、妨害電波の強化に踏み切ったのではないか」と述べた。
 ところが、5月28日午後から29日朝まで放送されるNHK国際放送「ラジオ日本」の朝鮮語DXコーナーで、一連の北朝鮮向け放送の最新情報を伝える中で、「しおかぜ」についても触れ、番組内容についても紹介したことを北朝鮮当局がモニターしていたのか、その後は再度、月曜日の朝鮮語放送にのみ強力な妨害電波が発射され、それ以外の曜日は弱めの妨害電波になった。北朝鮮がNHK国際放送をモニターしていた事実の裏付けとしては、「しおかぜ」とは逆に、それまで妨害がかけられていなかった脱北者による北朝鮮向け放送「自由北韓放送」に対して、5月29日19時の放送から、激しい妨害がかけられるようになったことがある。

 しかし、「しおかぜ」にはジャミングとは別に、新たな問題が生じた。それは、もう一つの脱北者らによる北朝鮮向けの短波放送「開かれた北韓放送」も、「しおかぜ」と同様にVT社を通じてロシア・イルクーツクから送信されていたが、北朝鮮政府がロシア政府に対してクレームを付け、それによってロシアが「開かれた北韓放送」の送信を一方的に中止したことがあるため、配信会社である英国のVT社は、その二の舞になることを心配したのである。そこで特定失踪者問題調査会は5月18日、荒木代表や理事、そしてアジア放送研究会理事長らによる対策会議を開き、拉致被害者向けの呼びかけと、ニュースや解説の放送とを分離し、さらに放送時間や周波数、そして送信地も変更する方針を決め、VT社との調整に入った。
 そしてVT社との契約が変更され、6月15日から「しおかぜ」は番組改編を実施した。
 0530〜0600の放送を第1放送とし、9785kHzで日本語による拉致被害者の名前の読み上げ、家族からの手紙、直接の呼びかけを放送し、1930〜2000の第2放送は9855kHzで朝鮮語、英語、日本語によるニュースと解説、名前の読み上げ、そして中国語による名前読み上げを放送する。あわせて送信所もロシア・イルクーツクから、北朝鮮と国交のない東アジアの某国に変更されたが、村尾健児理事によると、これまでVT社に支払っていた1ヶ月あたりで約80万円の経費は、100万円を超えることになるだろうとのことである。



特定失踪者問題調査会では、短波放送のためのカンパを受け付けている
郵便振替口座: 00160-9-583587 特定失踪者問題調査会
通信欄には「短波放送のためのカンパ」と明記のこと

アジア放送研究会では「しおかぜ」の最新情報について、特設ページの他、「放送情報板」でも随時お伝えしています。

放送開始にあたっての10月26日の記者会見はこちら
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